香港で新たな大気汚染指数がスタート-運用5日ですでに最悪レベルも

ここ数週間時折霧がかったような風景の香港

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 香港環境保護署は昨年12月30日から大気汚染に関する新たなモニタリングシステムを備え、大気汚染指数発表の新システムをスタートしたが、運用から数日足らずの1月3日、最悪レベルの「10+」を記録したと発表した。

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 香港でも大気汚染の問題は深刻化しているため、同署は15カ所の観測地点を設け、「1」~「10」と「10+」の全部で11の指数を、「低い(低)」「中程度(中)」「高い(高)」「非常に高い(甚高)」「深刻レベル(嚴重)」の5つのカテゴリーに色分けして報じる。オゾン、二酸化炭素、二酸化硫黄、粒子状物質(PM2.5とPM10)など4つの大気汚染物質の3時間平均の濃度をベースに計算する。

 併せて、「心臓や呼吸器系に疾患がある人」「子どもや老人」「屋外労働者」などステータスに応じたアドバイスも掲載。例えば深刻レベルになると心臓や呼吸器系統に疾患のある人に対しては屋外に出ないよう呼び掛け、疾患のない人も屋外での活動を避け、学校は体育の授業を行わないよう指導する。

 3日、香港では歩行中も目の前が曇るようなレベルに達し、市街地の道路わきや半数の区域で汚染レベルが最悪の「10+」となった。15カ所の一般および路肩観測ポイントのうち、9カ所で指数が最悪レベルの「10+」を記録。市街地の旺角、銅鑼湾、中環の路肩観測地点のほか、沙田、●湾、観塘、元朗、葵涌、深水●の一般観測地点全てで、瞬間的に「10+」に達した。地元新聞「香港経済日報」によると、大気汚染の主な原因は香港内の自動車の排ガスなどに加え、本土のPM2.5を含むスモッグが香港に流れ、風のない天候で拡散しづらくなったためと見られる。

 同システムには1日に2回予報があるほか、ウェブやモバイルなどでリアルタイムの状況を調べることができる。同署は無料モバイルアプリ「HK AQHI(空気質素健康指数)」も用意し、市民が自由にダウンロードして汚染指数をチェックできるようにした。

 今日1月7日は銅鑼湾で「6」、そのほかの市街地で「5」、郊外地区で「4」の「中程度」で推移している。

 ●湾=●は草かんむりに全。深水●=●は土へんに歩。

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