香港で「フードエキスポ」開幕-日本からの出展社数は過去最大

場所によっては歩くスペースが限られるほど混雑する

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 アジア最大級の食品見本市「フード・エキスポ2013」が8月15日、灣仔コンベンション&エキシビションセンターで始まった。開催は24回目。

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 今年の出展社数は1520社。初出展のカンボジア、グアム、サウジアラビアをはじめ、世界26カ国の出展社が各国の魅力を紹介している。出展社数の約5分の一を占めるのが日本関連ブース。JETRO率いるジャパンパビリオン内の120社と合わせて、計231の企業・団体が出展しており、過去最大規模となる。自治体、組合、企業など出展形態はさまざま。

 夏のフードエキスポは、トレードホールとパブリックホールを設けるのが特徴で、よりビジネスにつながりやすいエキスポとして捉えられている。商用のトレードホールでは、同エキスポへ複数回の出展経験を持つ各社が、香港市場により適した商品や方法論を準備して臨んでいる。

 出展3回目で、トレードホールにブースを構えた「中部製粉工業協同組合」は、「きしめん」を麺類の一カテゴリとして浸透させたいという思いの下、きしめん製造企業8社が協力して「KISHIMEN DELA PASTA」というプロジェクトとして紹介。今年は日本カレーがはやりつつある香港のトレンドに合わせ、「カレーきしめん」と昨年も好評だった「八丁味噌(みそ)ボロネーゼきしめん」を用意した。金トビ志賀の志賀重介社長は「きしめんはゆで時間が短く、それでいて平たい形状がスープに絡みやすい(=効率的)」という特徴も含めて香港市場に売り込む。

 多くの場所で日本産和牛を紹介するブースが見られたが、群馬県は初めて「上州和牛」としてブースを構え試食を交えながら紹介した。全体を通して各ブースが意識していたのは「健康志向」。香港でもこの傾向は顕著で、兵庫県ブースの丹波なた豆を使ったお茶のブースにも人が集まり吟味していた。

 パブリックホールでは、キャリーバッグを引きながら乾麺や季節商品の月餅、ソース、ジュースなどさまざまな食材をまとめ買いする客でにぎわったが、こちらにも日本からの出展ブースがある。楽天傘下のブースでは、岡山県の白桃をはじめとしたフルーツ、海産物、酒などの日本食材を紹介。岡山県の白桃は香港のスーパーでの小売値が約200香港ドル(2個)であるのに対し、会場では150香港ドル。ケース買いする客も見られた。沖縄県はコーヒー泡盛や梅泡盛などフレーバー付きの泡盛を販売し、香港市場に向けて準備中のピーチ泡盛の試飲も行っている。

 同時開催のエキスポ「インターナショナルティーフェア」では17日、香港式ミルクティーの技を競う「国際金茶王大会」が行われる予定で、世界各地域の代表が茶葉を煎(い)るところからミルクティーを作り上げる。

 主催の香港貿易発展局は、会期中40万人以上の来場者を見込む。トレードホールは関係者のみ入場でき、パブリックホールは入場料25香港ドルを払えば一般も入場できる。高級な品を集めたグルメゾーンにも入場可能なチケットは40香港ドル。18時以降の入場は10香港ドル。開催時間は、トレードホール=10時~18時、パブリックホール=10時~22時(グルメゾーンは11時~)。今月19日まで。

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