香港・銅鑼灣の喧騒(けんそう)から少し離れた開平道にあり、飲食店も多く出店する「CUBUS」に6月3日、日本焼き肉割烹(かっぽう)「山奧焼肉」(3/F, CUBUS, 1 Hoi Ping Road, Causeway Bay, Hong Kong、TEL 5394 3681)がオープンした。
姉妹店「三原鐵板焼」「壽喜焼.中川」に続く新業態として、日本人シェフによる技を「劇場型焼き肉体験」として提供する。「山奧焼肉」の店名は、明治維新前の日本における隠語文化に由来するという。当時、仏教の禁令により牛や豚、鶏などの肉食が禁じられていたが、人々は山奥の小屋に集い、いろりを囲んでひそかに肉を味わったという話を元に名付けた。
店内は約400平方フィート。洞窟をイメージした空間に、木材の質感と暖色の照明を重なり合わせ、12席の板前カウンターを中心に配置した。波打つ天井と隠し照明を使うことで「夕日のような赤みを演出した」と言う。
調理場を率いるのは福岡出身の高園幸司シェフ。焼き肉界で20年近い経験を持ち、「赤身焼肉USHIO」や牧場直営の黒毛和牛専門店「BAKURO」などで腕を磨いた。共に厨房に立つ久家弘一シェフも福岡出身で、長崎県佐世保市の和食料理店を営む家族の影響を受け、山口県や長崎県の5つ星ホテルで宴会部門を統率した経歴を持つ。2人が「共演」し、割烹スタイルで客の目の前で調理を行う。
メニューは「おまかせ」形式とし、昼夜共に多彩なコースを用意した。昼のコースは、韓式サラダ、茶わん蒸し、和牛種盛り、長谷園土鍋飯などを含む「焼肉.閑」(480香港ドル)と、これに14日間熟成させた牛サーロインのしゃぶしゃぶを加えた「焼肉.慈」(780香港ドル)がある。
夜のコース は、和牛を中心とした「焼肉.嶺」(1,480香港ドル)は、ウニと和牛イチボのタルタル、和牛赤身ののり巻き、和牛ヒレのしゃぶしゃぶ、7日間熟成シャトーブリアンの炙(あぶ)り、山奧焼、特選和牛のしょうゆダレ焼き肉巻きなど多彩な料理が並ぶ。ほかにも、「焼肉.翠」(1,180香港ドル)や「焼肉.麓」(880香港ドル)などの価格帯のコースも用意した。
さらに、豚肉や鶏肉を主役にした「鶏豚焼肉菜單」(880香港ドル、1,180香港ドル)では、砂肝のコンフィ、糸島豚の田舎風パテ、イベリコ豚肩ロースと檸檬(れもん)こうじサラダ、三瀨大王鶏腿(もも)肉のたたき 昆布塩添え、豚バラ肉のしゃぶしゃぶなどで構成したメニューを提供する。
食材は日本各地から直送。近江牛や大分和牛などの銘柄牛をはじめ、鹿肉や野豚などのジビエも季節限定で登場する。米は長野県八重原高原産の「八重原コシヒカリ」を使い、鹿児島・桜島の天然水「温泉水99」と百年窯元・長谷園の伊賀土鍋で炊き上げる。兵庫県産「日本一こだわり卵」を用いた「山奧焼」は、「肉のうまみを一層引き立てる」という。
酒類では、清酒ブランド「MINAKI」の「極幻GOKUGEN」「極幻FORMLA.2」や、鹿児島の嘉之助蒸留所によるシングルモルトウイスキーを使ったハイボールなどをそろえた。ほかに、プレミアムしょうがを使った「Fentimans ジンジャーエール」「ジンジャービール」、英国ブランドによる「Fentimans オリエンタル柚子(ゆず)トニック」があり、グレープフルーツ・レモン・マンダリンのかんきつの香りとペアリングする。季節の日本酒ペアリングも用意し、「MINAKI」のフラッグシップ銘柄「極幻GOKUGEN」と「極幻FORMULA.2」もある。
営業時間は、ランチ=12時~14時30分、ディナー=18時~23時。