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香港のホテル客室でアートショー、各地でアート関連イベント

オーストラリアから初参加の画家アマンダさん

オーストラリアから初参加の画家アマンダさん

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 「アートバーゼル」開催中の香港で5月15日、金鐘のコンラッドホテル客室を舞台にアート作品を紹介する「アジアコンテンポラリーアートショー香港2014」が始まった。才能ある若手と中堅の芸術家の作品を中心に世界19カ国102の出展者が、作家70組の総数3000点以上にも及ぶユニークな作品を展示している。

客室の壁からベッドの上までを広く使い紹介される作品の数々

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 4回目の開催を数える同ショーはもともと香港を拠点に2012年に始まった。主催者の発表によると、昨年は8000人のバイヤーやコレクターが参加し、3,500万香港ドルを超える取引が成立したという。回を重ねるごとに規模が拡大し、今回は同ホテル内40~44階の5フロアを使って展開する。若手や中堅アーティストの作品が中心ではあるが、アンディ・ウォーホルさんや草間彌生さんの作品などのセカンダリーマーケットとしても取引が成立している。

 同ショー開催に先立ち、主催者であるアジアコンテンポラリーアートショーの創設者マーク・サンダーソン(Mark Saunderson)さんは「多様性や作品のレベルの高さ、また限定作品など、1年を通じて慎重に準備を重ねてきた」と話し、「世界のアートを香港へ」をテーマに五大陸全てから参加を集めたという。

 中国の作家の隣の部屋がロシアの作家、その隣がタイというように国際色があふれ、題材や色に国民性が表れる国と、日本などのようにアーティストごとの個性が光るものとの違いを感じるのも醍醐味(だいごみ)の一つ。ギャラリーとしての出展もあるが、個々のアーティストが直接会場となる客室にいることが多く、目の前に作品を眺めながら、作家のコメントなどを聞くこともできる。また、ワインやシャンパンなどのドリンクが無料で振る舞われ、グラスを片手に各部屋を回りながらアーティストとの会話を楽しむこともできる。

 今回初めて同ショーに参加し、注目を集めていたタスマニア在住の画家アマンダ・パーラー(Amanda Parer)さんはオーストラリアの大自然を描く。通常、オーストラリアのイメージとして表現される快晴を描くのではなく、どの作品も共通してオーストラリアの景色に雲を置き、重々しい色で大自然を表現するのが特徴。一緒に描かれるのはうさぎや鹿やキツネなどの動物で、「絶滅危惧種の野生動物をオーストラリアの大自然と一緒に描くことで、環境問題へのメッセージを表現したかった」という。

 開催時間は16日=13時~17時、17日・18日=13時~20時30分。入場料はVIP=260香港ドル、スタンダード=180香港ドル(会場で購入すると1人入場可能。オンラインで事前購入すると2人入場可能)。チケットは会場とオンライン「HK TICKETING」、オフィシャルウェブサイトで販売する。18日まで。

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