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香港・茘枝角に地ビールと季節食材を組み合わせる販売店 第一弾は上海ガニで

モール入り口のエスカレーターのデッドスペースを利用した店舗がオープン

モール入り口のエスカレーターのデッドスペースを利用した店舗がオープン

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 工業ビルが多く立ち並び、衣料問屋があることなどでも知られる茘枝角にあるビル「D2プレイス」に10月2日、地ビールとシーシャをメインに提供し、旬な食材の販売をポップアップとして展開する「One Little Corner」がオープンした。

若者に上海カニを試してもらう機会をと30香港ドルで販売

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 同ビル内にコーヒー店を構えるウィルさんが、仲間のジェシーさんと開いた同店。ビルの正面入り口に斜め45度に設置されたエスカレーターのデッドスペースを利用した一画で、人気も高まりつつある香港産の地ビールをボトルで販売し、シーシャも楽しめるようにと、夜になればパブリックスペースにテーブルを用意する。販売コーナーでは上海ガニの持ち帰りサービス「波士大閘蟹早遞」を展開する。

 地ビールとさまざまな香港、中国の食材を組み合わせた背景には「若者の伝統離れ」があると言い、第1弾の江蘇・浙江省の「太湖」から香港に出荷される「大閘蟹(ダイジャーハイ)」もその一つだとジェシーさんは説明する。今年の上海ガニは「昨年に比べ漁獲量が落ちているものの、質はよいという見方が多い」という。

 香港の家庭で大閘蟹を食べるには、尖沙咀を中心に湾仔など一部のエリアで販売を続ける店舗で、重さなどを基準にオーダーする体制が普通だが、「実は香港人でも上海ガニを食べたことがない層がかなりいて、慣れない店舗で古いスタイルで購入することにはちゅうちょしてしまうという声が多い」という。

 「高くて購入できない」「富裕層が自分たちの分を店に頼んで取っておいてもらっている」「家で蒸すには鍋もないし難しそう」というイメージも一般層には固まっているという。その点に注目して2013年から、電話で注文を受け付けデリバリーすると同時に簡単にできる蒸し方を説明するという仕組みを確立。これまでは開かれていなかった雰囲気を変えるため、リーフレットやカニ柄のロゴも作った。今では従来型の古い店舗からも声が掛かるようになったという。

 24時間電話注文を受け付ける。価格は、半籠に小型40杯=1,500香港ドル、中型34杯=2,000香港ドル、大型29杯=2,500香港ドル、1籠に小型80杯=2,800香港ドル、中型68杯=3,800香港ドル、大型58杯=4,800香港ドル(以上、送料込み)。店頭では試食用として1杯を30香港ドルで販売する。

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