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香港で「アートセントラル」開幕 日本からの出展が2割、存在感示す

現在開催中のアートセントラルの会場の様子

現在開催中のアートセントラルの会場の様子

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 芸術の展示会「アートセントラル」が3月27日~31日の5日間、中環(Central)のフェリーふ頭すぐ南にあるハーバーフロントにある特設会場(Central Habourfront, 9 Lung Wo Road, Central, Hong Kong)で開催される。今や春の大型イベントとして定着している。

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 3月は「アートフェスティバル」「アートバーゼル」のほか、今年は「Kaw’s」がビクトリアハーバーにやってきたほか、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のショッピングモール「K11」ではオードリー・ヘップバーンの写真展が行われるなど、3月1日から31日までは「アートマンス」という総称が用いられる。「アートセントラル」はメインイベントの一つで、2018年は前年を4000人上回る3万9000人ものあレクターやバイヤー、一般客が来場した。前日の26日は公式日程には組み込まれていないが14時~15時、招待客のみが観覧できるほか、17時以降は前夜祭が行われる。

 前夜祭を入れると2018年の1週間から1日に短縮されることになるが、ギャラリーの数は106と前年同様に世界中から100以上のギャラリーが集まることが決まっている。日本からは東京の「ジールハウス」「小林画廊」、大阪の「TEZUKAYAMA GALLERY」、東京のほか、軽井沢、香港、台湾にも進出している「ホワイトストーン・ギャラリー」など全体の2割弱、18ものギャラリーが出展する予定になっており、大きな存在感を示している。

 今年のプログラムは計10個に分けられる。「Talks x Asia Society」は昨年まで「Talks」というプログラム名だった。今年はアジアにフォーカスしたトークショーと座談会が開かれる。その中でも、3月30日にはパキスタンのImran Qureshiさん、タイのNatee Uraritさん、インドネシアのChristine Ay Tjoeさん、中国から方力鈞さんの4人の芸術家によるトークショーが行われる。全員が東京、ロンドン、サンフランシスコなど世界各地で展示会を行うなどの実績を持つアーティストだ。今後のアジアのアートの方向性といった見解を聞ける。3月29日には「Light & Space」と題し、中国の芸術家である鄭重賓さんとロサンゼルス・カウンティ美術館のMichael Govan総監による座談会が行われる。芸術において光とスペースの関係を深堀りする内容だ。

 毎年好評の「Performance x 4A」は今年も開催。注目は香港生まれのイギリス人馮允珊さんによるパフォーマンスだ。「I am tired with you」という少し衝撃的なテーマで、「忙しい現代」「資本とか労働者の関係」などを巨大な白い紙に描いていく。

 「Projects」はアートセントラルが注目した6人の芸術家の作品を展示するもの。香港のアーティスト卓穎嵐さんは、音楽のコンサートなどに使われる音楽機材用のケースにバイオリン、チェロ、カセットテープ再生機、スピーカーを使った芸術作品兼創作楽器を展示。それを室内空間にポツンと置き、人間の感性に訴えるような音楽を流すという。

 会場では食事サービスも充実させた。ダイニングエリアには、蘭桂坊(Lan Kwai Fong)にもあるハンバーガ―店「Beef & Liverty」、湾仔(Wan Chai)のパン屋「Bread & Beast」、蘭桂坊にあるメキシコ料理の「Brickhouse」、ジェラートの店「XTC Gelato」など10店が軒を連ねる。

 入場料は、27日~29日=275香港ドル、30日・31日=350香港ドル。28日・29日のみ17時以降に入場可能な夜用チケット220香港ドルを今回から扱う。開催時間は、27日=11時~17時、28日・29日=12時~21時、30日=11時~19時(31日は17時まで)。

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