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香港吉野家がカフェスタイルの「Yoshinoya Concept Cafe」 若者をターゲットに

同ブランドのオレンジを使いながらも、ポップな印象に仕上げた店内

同ブランドのオレンジを使いながらも、ポップな印象に仕上げた店内

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 香港の吉野家は11月21日、尖沙咀に厚福街(1/F, Savoy Mansion, 49 Carnarvon Road, Tsim Sha Tsui)に新コンセプトのカフェスタイルの店「Yoshinoya Concept Cafe」をオープンした。

店の看板メニューとして掲げる「特上和牛丼」

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 グランドフロアにある入り口に掲げた大きな看板にはなじみのオレンジと黒の「吉野家」のロゴがあり、基本的に通常の吉野家のメニューをテイクアウトのみで対応するカウンターを設けたが、そこから上る階段は「吉野家のイメージ」とは一線を画す。

 ライトブラウンを基調とし、白も多く取り入れ、照明も柔らかい光を採用した店内は1人用のカウンター、2人用のテーブル、6人がけの大きめのテーブルなどさまざまなシチュエーションに対応できる。壁にも米や牛を象ったシンプルな掘りを施し、木製のテーブル、椅子などをそろえてぬくもり感を演出する。ユニホームもベージュのパンツにグレーのベストに白いシャツを合わせ、首元にオレンジ色のバンダナを巻く。腰の位置にもレザー風のポシェットを付け、そこにハンディーターミナルを入れるなどポップな印象で統一した。

 階段を上るとテーブルに着く前にオープンキッチンで調理している様子を見ることができるほか、柱をなるべく少なくするなどして開放的な空間を実現した。オーダーは非接触で注文できるのはもちろん、注文をロボットが座席まで運ぶシステムも導入した。

 メニューはあらゆる時間帯に対応できるようにと、メインの丼のほか、スイーツやサラダ、手巻き、居酒屋メニューなども用意する。「特上和牛丼」(ランチ=118香港ドル、ディナー=136香港ドル)は、和牛に同店オリジナルの甘いすき焼きのたれ、そこに白髪ネギをのせて、最後にアクセントとしてライムを載せている。日本米を使うが食感のため白米の上に天かすをのせ、その上にビーフスライスを並べた。ほかに丼類は、「北海道焼豚丼」「炸鰻魚丼」(以上ランチ=98香港ドル、ディナー=116香港ドル)などを並べる。

 定食メニューもとんかつ「吉列豬●定食」やサバの塩焼き「吉列豬●定食」(以上ランチ=78香港ドル、ディナー=116香港ドル)のほか、ボリューム感がある手巻きは「和牛すきやき」や「ウナギとアボカド」を組み合わせた手巻き(28香港ドル~42香港ドル)や唐揚げ(36香港ドル)などのサイドメニューも用意した。

 ドリンク類もレトロ感を感じさせる厚みのある昭和ガラスを使う一方、アイスコーヒーでもユズやイチジクをソーダと組み合わせるなどして、カフェとしても特徴的なアイテムもそろえる。抹茶プリンにホイップクリームで富士山に見立て、餡(あん)と牛皮を添えた「抹茶富士山布甸」(38香港ドル)も用意する。

 香港吉野家は1991年に香港に進出して30年以上を迎える。このタイミングで新コンセプトの店を開業したことについて、香港市場を運営する洪氏飲食集團の楊静宜さんは「クイックサービスが一般的になっている当ブランドだが、もっとゆったりと時間を過ごす空間を作りたかった」と出店の経緯を話す。「特にこの尖沙咀のエリアを選んだことも、多くの若者があるまる場所であるため。若年層に向けてもサービスを提供していきたい」とも。

 営業時間は8時~23時。

 ●=手へんに八。

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