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香港に日系企業が放射式冷暖房装置のショールーム-世界にアピール

部屋に馴染むように設置されるエコ冷暖房装置

部屋に馴染むように設置されるエコ冷暖房装置

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 エコファクトリー(熊本県熊本市)が5月8日、同社主力ブランドの放射式暖冷房新製品「ecowinHYBRID(エコウィンハイブリッド)」を、日本に先駆けて香港で発表した。香港の牛頭角(Rm 2501,No.9,Kwun Tong Chong Yip Street,KLN) にショールームを開設し、同社の新システムを体感してもらいながら紹介する。海外市場については同社が香港の日系企業と設立した合弁会社「Ecofactory(Asia)Limited」が担当する。

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 エコウィンは同社が開発・販売する独自技術の製品で、アルミニウム製の管であるハイブリッドサーモエレメントに冷水や温水を通すことで放射される遠赤外線が部屋を暖めたり冷やしたりする技術。「風が無くても冷たさや温かさを体感でき、エネルギーの使用を最小限に抑えることができる」省エネシステム。

 ショールームは異なる空間での利用をイメージできるようにと、ベッドを置いた寝室や会議室などを用意。例えば冷却設定をするとたちまち放射版が熱を吸収し、人に「冷えた」という感覚を与える。「熱の温度の原理」を利用した製品だ。

 ショールーム開設と新製品発表に際し、来港した村上尊宣社長は「熱さや寒さは数字で示す温度よりも体感温度が重要」と話し、この技術を使って20度を示す室内の温度も体感温度として18度程度に感じさせることができるという。同ブランドは、もともと村上社長が31歳で創業した会社で開発してきた製品。村上社長は建築士であったものの世界規模での迫る環境問題への対策として同システムを作り出したが、空間になじむように設計された製品は建築士としての仕事も生かされている。

 同システムは大型の公共施設や体育館、老人ホームなど通常のエアコンによる空調設備では対応しきれない施設に向けての導入実績が多いが、今回発表した製品は、従来のエアコン設備を取り付けている室内にも放射パネルを設置することで同システムを使用でき、より個人宅などのリフォーム市場にも視野に入れる。本体価格は通常のエアコンよりは若干高くなるが、電気使用量などのコストが抑えられることから「長期間で考えれば導入メリットがある」とも。

 「香港は世界へのマーケティングの拠点」と位置付け、エコは世界レベルで取り組むべき課題であることから最初の発表の地に香港を選んだ。香港を拠点に、地元デベロッパーをはじめ世界各国に製品を紹介していく計画。

 今後日本でも記者発表を行い、6月1日の販売開始を予定している。

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