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銅鑼湾SOGOに仙台老舗箪笥「門間屋」 モダンデザイン家具も多数

香港では拭漆(手前)の方が人気が高い

香港では拭漆(手前)の方が人気が高い

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 香港銅鑼湾SOGO(9/F., 555 Hennessy Road, Causeway Bay, Hong Kong)で9月20日、「門間屋家具展」がスタートした。

一枚板と並ぶ専務の門間一泰さん

 門間屋は1872(明治5)年創業の仙台箪笥の老舗。仙台箪笥は「指し物・塗・金具」の3つの技が一体となった「三技一体(さんぎいったい)」を特徴とする宮城県の伝統工芸品で、伊達政宗公の時代に作られたといわれ400年以上の歴史を持つ。箪笥の前面には欅(けやき)を使い木目の柄が表面に出るようにし、側面には杉、引き出し内部には防虫・防火・防濕効果の高い桐を使う。同店の箪笥は表面に光沢が出るまで磨き上げられた「木地呂(きじろ)」、木目の風合いを残した「拭漆(ふきうるし)」、製造工程に黒の塗料を加えた「黒鉄(くろがね)」の3種類デザインで展開する。一般的な和箪笥に多いのは拭漆で、漆を塗り磨く作業を10工程ほど繰り返す。一方、木地呂は漆を塗っては磨くという作業を30回も繰り返すといい、最後は顔が映るくらいに磨き上げるのが特徴だ。

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 「木材は、乾燥した環境下では返りが発生する可能性があり、それにより引き出しが開かなくなるなどの現象が生じる。このような木の『狂い』を避けるよう、箪笥の製作に使われる木材は丸太の状態で仕入れた後、水分を抜くために5~10年間ほど寝かせる」と話すのは、門間箪笥店専務の門間一泰さん。香港は高温多湿な気候なため、せっかく購入しても管理が心配と思われがちだが、「漆は自然抗菌ともいわれるくらいカビが生えにくい。日本では9割以上が中国産の漆を使っている中、私たちは国産の漆を使っている」と説明を加える。

 今回の家具展では、仙台箪笥以外にもテーブルやチェアなどのダイニング家具も販売する。家具の製作は、仙台箪笥に興味を持ってもらうきっかけづくりとして数年前にスタートしたという。一枚板でできたテーブルや、肘掛け部分に波形加工を施したソファなども人気があるようだ。展示されている家具は、ウオールナット材を使ったものが多いが、好みに応じてオーク、ブラックチェリーにカスタマイズしオーダーできるようにした。

 香港では旧正月前に引っ越す家庭も多いため、余裕を持ってお客さまに購入を検討してもらえるよう、開催期間を2月末までと長めに設定した。門間さんは「香港は日本に興味がある方も比較的多く、皆さん教養がある。伝統工芸品である仙台箪笥の良さを知ってもらいたい。これをきっかけに常設店にできたら」と意気込む。仙台にある工房では、事前に予約をすれば工房で職人が製作する様子も見学できるという。

 営業時間は10時~22時。2018年2月末まで。