二級歴史建築物として保存が決まっていた湾仔の唐楼(中国式建築のアパート)、通称「緑屋」が「動漫基地」(7Mallory Street,Wanchai,Hong Kong)と名前を変え、漫画とアニメの複合施設として生まれ変わった。こけら落としイベントとして現在、香港の漫画・アニメの歴史を振り返る「翼動漫花筒-香港漫畫歴史展覧」が開催されている。
修復が終わった白塗りの建物は5階建て。茂蘿街と巴路士街のいずれからもアクセスでき、中央部が抜ける形の空中回廊を設置。フランス製の窓などの名残を残しながら、「緑屋」の名前で親しまれた歴史建造物は白を基調とした建物に修復された。4~5階はアトリエやギャラリーとして、周辺相場より安い価格でクリエーターに貸し出す予定。
同展では、年代ごとに香港を代表する漫画・アニメをピックアップし、1952年以降、60年代のコミックからテレビアニメへの変遷過程、70年代のカンフーを中心としたアクションコミック、80年代にアメリカや日本からのアニメに影響されたことや90年代以降のコミックからゲームへのバラエティーに富んだクリエーティビティーなどを、歴史をたどりながら紹介している。併せて、豚のキャラクターで親しまれる「マクダル」や「ストームライダー」など、香港が生み出したキャラクターも紹介。
3階には8月中旬、1000冊以上の貴重な作品を無料で閲覧できる漫画図書館がオープン予定。1~2階は、フィギュアや模型などの物販店と飲食店「クィーンズカフェ」のフロアになる予定。グランドフロアには、茂蘿街で60年以上続く老舗の茶餐廳(香港式大衆食堂)が出店している。
開放時間は8時~22時(同展は20時まで)。入場無料。