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香港にバー「The Mixing Room」 アシュレーサットンさんがデザイン

アシュレー・サットンさんの世界感が広がる中環のバー

アシュレー・サットンさんの世界感が広がる中環のバー

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 香港でカブトムシや昆虫の数々が壁に埋め込まれた独創的なデザインがアイコンだったバー「J. Boroski」跡に10月18日、カクテルバー「The Mixing Room(ミキシングルーム)」(Entrance 1-13 Hollywood Road, Ezra's Lane, Central, Hong Kong TEL 6100 9111)がオープンした。

工夫を凝らしたカクテルの数々

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  香港で「おしゃれ」といわれ人気のあるバーのインテリアを次々と手がけ、数々の賞を受賞しているアシュレー・サットン(Ashley Sutton)さんがデザインを手がけた。サットンさんの生い立ちをたどることができる内容に仕上げている。鉱山で働き始めた頃、サットンさんは空想の世界に逃避しては心を満たしていたといい、趣味で絵を描くようになった後は、鉱山の暗い地下世界とはかけ離れた「妖精のスケッチ」を始めたという。

 そのスケッチは、やがて絵本になり、30歳までに「The Iron Fairies」全3巻を完成させた。これをきっかけに、アイアンフェアリーの装飾品シリーズ、ニューヨークの店舗、バンコクの工場などを展開するようになった。同店は、こうしたサットンさん自身の西オーストラリアの鉄鉱山での経験に基づく。

 生の鉄、手切りの木材、ソフトなレザーを使って内装した薄暗いスペースは60人のゲストを収容できる。特注家具、低い天井、レンガの質感を生かした壁には、妖精の粉や詩、「何か不思議な材料」が入った2万2000本以上の瓶やボトルを飾る。

 2014年、サットンさんは自分だけのバーをオープンし、自身のジン蒸留所も開設。現在はアイアンボールジンを少量ずつ生産している。サットンさんは「現実には存在しない世界を視覚化し、それを実現する」とし、それを表現したものが今回の店だという。

 店内は木製テーブルと空間を縦に貫く曲線的な席を配置。物語にちなんださまざまなモダンなカクテルを楽しむことができるようにした。ダークティンバーにアイアンのバートップを組み合わせ、ブラウンレザーのバースツールを並べた。

 オーダーは、ストロングやマイルド、フローラルやスパイスが利いたものなど、「気分と好みをバーテンダーに伝えるだけ」のオーダーがお勧めだという。好みに合わせたオリジナルカクテルを提供する。店内に置かれた「妖精鋳造式ブック」が一つのアイコンとなり、ここに書かれた内容を元にカクテルを作る設定。

 カクテル「Raine in the Gumtree」は、「竜の羽を持つ鉄の妖精をイメージした」オールドファッションで、シングルモルト「グレンモーレンジィ」ラム、コニャック、ビター、魚醤(しょう)入りキャラメルを混ぜ、クラシックなアレンジを加えた。「不機嫌な鉱夫」からヒントを得た「Jilo the Bastard」は、オーストラリアの材料を集めて作ったマンハッタンスタイルのカクテルで、ウイスキー、シェリー、たる熟成ラム、自家製ベルモットなどに、蒸留したバナナとガラムマルサラのスパイスを加え、仕上げにキャットニップ・エッセンスをスプレーする。「The Golden Fairy(ゴールデンフェアリー)」(以上130香港ドル)はサワースタイルのカクテルで、クラシックなマルガリータにテキーラ、コッキ・アメリカーノ・アロマワイン、アンチョ・レイス・チリ・リキュール、メスカル、自家製セージシロップを使い、セージの葉を飾った。

 営業時間は18時~深夜。

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