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「ミシュランガイド香港・マカオ」発表 新たに香港5店舗星獲得、日本勢も

グランド・リスボア(新葡京酒店)で開かれた「ミシュランガイド香港・マカオ 2024」授賞式の様子

グランド・リスボア(新葡京酒店)で開かれた「ミシュランガイド香港・マカオ 2024」授賞式の様子

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 「ミシュランガイド香港・マカオ版(米芝蓮指南香港澳門)2024」が3月14日、発表された。香港・マカオ版は今年で16回目の刊行となり、昨年同様、マカオのグランド・リスボア(新葡京酒店)で授賞式が開かれた。

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 香港の星獲得店舗は前年比1店舗増の79店舗、マカオ16店舗、昨年と同じ計95店舗が星を獲得した。香港では、5店舗が新規で星を獲得。香港・マカオ合わせて、3つ星は9店舗、2つ星18店舗、1つ星は68店舗だった。

 香港の店舗を星別に見ると、3つ星を獲得したのは、フォーシーズンズのフレンチ「Caprice」、アワビを使った料理で知られる「富臨飯店(Forum)」、イタリア料理店「1/8 Otto e Mezzo-Bombana」、世界的フレンチ料理のシェフ、ジョエル・ロブションの「L'Atelier de Joel Robuchon」、広東料理の「唐閣(T’ang Court)」、日本からは「すし志塊」と、昨年2つ星から昇格した「Ta Vie旅」の計7店で、昨年と同じ顔ぶれとなった。これ以外にマカオからは「譽瓏軒」「天巣法國餐廳」の2店が3つ星に輝いている。

 2つ星は昨年より1店舗減の12店。1つ星からの昇格店舗は1店舗で、フォーシーズンズホテルのイタリアンレストラン「Noi」が新たに2つ星レストランに加わった。「Noi」は、数々の受賞歴を持つパウロ・アイラウドシェフが仕立てる旬の食材を使った「お任せ」料理がメインで、昨年初めて1つ星を獲得したばかりの勢いのあるレストラン。今年の2つ星は中環エリアから「Amber」「Arbor」「龍景軒」「Octavium」「營致會館」「廚魔」「Noi」、上環は「Tate」、灣仔は「L’Envol」「潤」、尖沙咀は中華料理が中心で、「天龍軒」「麗晶軒」がランクインした。

 1つ星は昨年より2店舗増えて60店となった。顔ぶれは昨年と大きくは変わらなかったが、5店が新しく星を獲得した。高級クリスタルのバカラ社とフランス人女性シェフ、アンヌ・ソフィー・ピックさんがタッグを組んだフレンチレストラン「Cristal Room by Anne-Sophie Pic」は昨年11月に中環のランドマークにオープンしたばかりだが、オープンから半年足らずで1つ星を獲得した。そのほか、昨年ミシュラングリーンスターを獲得していた、コース全てに大豆を使うフレンチ「Mora 摩」、自然からインスピレーションを受けた中環のフレンチレストラン「Feuille」、上環の南仏料理「Racines」、ローズウッド香港の広東料理「●福軒」が新たに1つ星獲得店となった。

 再び3つ星に輝いた「Ta Vie」の佐藤秀明シェフは「今年も最高の評価を頂けたことに感謝している。昨年から今年にかけては香港の飲食業にとって、中国経済の影響や旅行者の減少、円安の影響等で厳しい状況があり、リスト自体もそれを反映していた。閉店した店もいくつかあるように思ったが、その中で新たなレストランが登場してきて、新旧が静かに交代してゆく様子が反映されているように感じる」と香港の状況を語る。

 今回、大きな注目を集めたのは1つ星を獲得した「GODENYA」を率いる「燗(かん)付け師」の五嶋慎也さんがソムリエアワードを受賞したことである。受賞に当たり、「日本酒ペアリング専門の料理店がソムリエアワードを受賞できたことは幸甚の至り」と話し、「歴史的であり、『Game change』と言ってくれた人もいて、この受賞をきっかけに、さらに日本酒が世界中に羽ばたいていくことを切望している」とコメントを寄せる。

 2021年に創設された「持続可能な取り組み」を評価する「グリーンスター」には、銅鑼湾にある「Roganic」と2つ星の「Amber」、新たに1つ星を獲得した「Mora 摩」という昨年と同じ3店舗に加え、今年初めて1つ星を獲得した「Feuille」も選ばれた。

 ●=丹へんにさんづくり

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