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香港・黄竹坑にホテル「the Arca」開業 珍しいアバディーンハーバーの眺めが売り

海側の部屋ではアバディーンハーバーの眺めを楽しめる

海側の部屋ではアバディーンハーバーの眺めを楽しめる

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 開発が進む香港島の黄竹坑駅から徒歩7分の香葉道に5月13日、精品酒店集団( Yulan Group)が展開する「アルカホテル(the Arca)」(43 Heung Yip Road, Wong Chuk Hang)が開業した。昨年惜しまれ閉店した水上レストラン上「珍寶王國(Jumbo Kingdom)」とアバディーンマリーナクラブに停泊するヨットやクルーズ船が並ぶ景色を上から望めるアングルは珍しく、以前は観光客向けのホテルなどないローカルエリアだったが香港地下鉄MTRの駅ができる形で開発が進み、銅鑼湾、中環、尖沙咀などの観光地にも移動しやすい立地として注目を集める。

屋上にはインフィニティプールも

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 地元のデザインスタジオ「Design Eight Five Two(DEFT)」とのコラボレーションにより設計された同ホテルは「全てのディテールが重要」というコンセプトの下、オーダーメードの要素が強く、延べ床面積は19万4278平方フィート。2年の歳月をかけて完成した。チャコールグレーのレンガに釉薬のかかったセラミックタイルを合わせるなど、「質感と色のコントラスト」を特徴とし、「インダストリアルスタイルとモダンなホスピタリティーを融合させた」という。

 ホテル内には、香港で有名なアーティストの作品を中心に40点以上の多様なアート作品をディスプレー。香港の壁画アーティスト、レベッカ・リンさんとキャロル・ムイさんによるインフィニティープールを見下ろす屋上の壁画や、パリを拠点に活動する写真家ローラン・セグレティエさんによる写真シリーズ「Meet Tourist」など、多くのアーティストに依頼した作品を客室にも飾る。ホテルロビーの照明、3階のテラスの彫刻なども世界で活躍するアーティストの作品を置いた。

 海につながり、海を背景にした屋上のインフィニティープールは、アバディーン・マリーナとアプ・レイ・チャウの景色を楽しむことができる。フィットネススタジオ「Arca Fit」、2100平方フィートの屋外テラスを備えたダイニングスペース「Arca Society」(2021年第3四半期から本格稼働予定)、288人の着席と600人のスタンディングレセプションも可能なイベント&ファンクションスペース「Arca Assembly」(8000平方フィート)も備える。

 ゲストルームは全部で7タイプ187室あり、ペットと一緒に宿泊することもできるフロアも4フロア用意した。朝食も屋外テラスで一緒に楽しむことができるほか、愛犬のためのアメニティー、メニュー、サービスも幅広く用意する。

 「シグネチャー・ルーム」と呼ぶ330平方フィートの部屋は海側・山側の両方にあり、キングベッド1台またはダブルベッド2台の構成で眺望を楽しめる。「シティー・バディーズ・ルーム」(430平方フィート)は、シングルベッド2台と折り畳み式デイベッド1台を備え、大人3人が過ごせる。大きな窓が特徴的な「シティデラックス」(430平方フィート)は、キングベッド、360度回転する中央テレビ、大型のデュアルレインシャワーがある広いバスルームなどを備えた。

 シー・スイート、シー・ファミリースイート、シー・デラックス・スイートなどの「スイート」には、大きなキチネット、ブレックファストバー、水辺に面した窓がある。2ベッドルーム・2バスルームの「シーファミリースイート」(780平方フィート)は、アバディーン・ハーバーを見渡せる中央のリビングルームとブレックファストバー付きのキチネット、広々とした400平方フィートのリビングルームに加え、100平方フィートのマスターバスルームとゲストバスルームも備える。1カ月単位でのプラン(1万3,800香港ドル~)もある。

 Yulan Group Limitedの創業者兼CEOジャスティン・マー(Justin Ma)さんは「the Arcaは新しいタイプのホスピタリティーを提供することを目指している。アートとデザインを核としているので、ゲストがアイデアやインスピレーションを互いに共有したりすることができる共同のハブにしたい」と話す。現在はソフトオープンとし、数カ月後グランドオープンを予定する。

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