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上海ガニシーズン到来-メスガニ中心に販売始まる

手足を広げて動くカニを1杯ずつ紐で縛っていく

手足を広げて動くカニを1杯ずつ紐で縛っていく

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 香港各地で9月、秋の風物詩「上海ガニ」のシーズンが到来した。

一般消費者向けのカニを扱う専門店で笑顔の店員

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 香港で上海ガニを取り扱う専門店や食品問屋では、メスガニを中心に上海ガニを店頭に陳列している。店員らの話によると、今年のカニは大きさも価格も例年並みという。100トン余りの上海ガニが流通するといわれる香港では、12月のシーズン終了まで各店は客の対応に追われる繁忙期が続く。

 上海ガニは、もともと上海の郊外、陽澄湖で育ったものが良品とされ、「大閘蟹(ダイジャーハイ)」と呼ばれているが、今年は江蘇・浙江省の「太湖」から香港に出荷されるものが街中に出回っている。

 地元の報道によると、ほかの地域で育ったものを陽澄湖産であると偽って売り込むケースやカニを大きくするために栄養剤を注入したケースがあるとの指摘もある。

 灣仔で上海ガニを販売する「三陽泰」の張繼鋼社長はこのビジネスを手掛けて30年以上。香港内のホテルや有名中華料理店に上海ガニを卸している。12日には、ホテルから400杯の注文が入った。

 「間違いない商品を香港で販売できるようにと太湖に駐在員を置き、新鮮なカニを販売するため随時連携をとり、回数を分けて香港に運んでいる」と張社長。店頭ではスタッフが籠の中で手足を広げて動くカニを一杯ずつひもでしばって陳列。1斤(約500グラム)=240~480香港ドルと価格を定め、単品の購入も受けるが、基本は竹製のかごごとに特大ガニが48杯で4800香港ドル、一番小さいカニが78杯で2200香港ドル。半かごは半額で取引する。同店では1シーズンに2000~3000のカニを販売するという。

 現在は旬のメスがメーン。大きさはメスが4両(約140グラム)~5両(約190グラム)、オスが5両~6両(約225グラム)で、10月に入るとオスは7両(約260グラム)~8両(約300グラム)になるものも出てくる。街中で「大間蟹ブランド」で販売されるものは1斤が650香港ドル程度になるものもみられる。

 同店のようなホテルや中華料理店に向けたカニを販売するB to Bの店だけでなく、個人販売向けの専門店も。もともとは佐敦に本店があり、北角から灣仔に支店が移転した専門店「華興行」はスーパーマーケット内の棚なども持ちながら、1斤(小さいもの3杯程度)を50香港~80香港ドルで販売。同店では1,000香港ドル以上の購入で1割引にするほか、無料配送などのサービスも行っている。

 上海ガニの見分け方は、目やカニの腹の模様や堅さの違いという。「天天空運(毎日航空便で直送)」の文字を掲げる店もあり、大量仕入れではなく100杯単位で新鮮なものを仕入れようとする店も多いようだ。

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