香港経済新聞の2014年PV（ページビュー）ランキング1位に輝いたのは、普通選挙をめぐる学生デモの記事だった。　

　真の普通選挙を求めて学生を中心とした香港市民がデモを繰り広げた「占領中環（オキュパイ・セントラル）」で79日間に亘り続いたこのデモは、「雨傘革命」という名で歴史の1ページに刻まれたが、大半の学生はSNSを使い平和的に見守った様子を現場からレポートした記事に注目が集まった。

　ランキングは今年1月1日から12月26日までに配信したヘッドラインニュースの PV を集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。

1.香港で普通選挙めぐり学生デモ－大半の学生は平和的でSNSを駆使してオーガナイズ（9/29）
2.台湾のハニートースト店が香港に上陸－待ち時間は2時間（7/8）
3.香港「らーめん山頭火」にＸＯ醤つけ麺－期間限定で提供（3/10）
4.香港・上環にすしと鉄板焼きの複合店－個室スタイルで提供（6/14）
5.ANAが羽田／香港路線の深夜便復活－週末便から再スタート（10/17）

6.香港に「イカセンター（烏賊中心）」－活イカを中心に毎日直送（4/10）
7.香港・西灣河に点心専門店－点心のみを終日提供（3/5）
8.男性向けアフタヌーンティーセット、マンダリンホテル香港で提供開始（3/24）
9.香港ディズニーランド旧正月－ミッキー・ミニーも旧正月の装いに（1/14）
10.「世界の山ちゃん」初めて世界へ－香港に海外1号店（4/14）

　トップテンのうち7つが飲食店にまつわる記事となり、イカセンター（6位）や世界の山ちゃん（10位）など日本ブランドの進出が目立った。7位に「香港・西灣河に点心専門店－点心のみを終日提供」がランクインしたほか、10位以下にも、「香港のホテルで点心食べ放題－旧日航ホテルリニューアルでランチの新たな試み」（15位）、「香港の麺屋に行列－1日400杯販売、独自のビジネスモデルで」（19位）など、依然として香港のローカルフードへの興味も高い。

　そのほか、日本国内でも大きく報道された「iphone6」の発売に関しては「香港でiPhone 6販売開始－各地で転売業者が札束を握りしめる光景も」という衝撃の様子にも注目が集まったようだ。

　12月28日には、香港島のMTRの延伸がスタートするなど、再開発も進む香港。デモは占拠という形は一旦収束したものの、根本的な解決がなされた訳ではない。このような不安な要素がある動きもしっかりと見つめながら、それでも活発に経済が動く香港の動向を2015年もいち早く伝えていきたい。