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香港・灣仔でコミュニティーイベント「壹當」 旧質屋建築で125日間開催

会場となる「振安大押」は、1924年に建てられた、築100年以上の戦前建築

会場となる「振安大押」は、1924年に建てられた、築100年以上の戦前建築

 香港のコミュニティー団体「一口舍群(onebite Social)」が8月17日、コミュニティーイベント「壹當(Project House @Chun On Pawn)」を灣仔にある戦前の旧質屋建築「振安大押(Chun On Pawn)」(91 Wan Chai Road, Wan Chai, Hong Kong)で始めた。

建物外観の様子

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 一口舍群は、香港の建築・都市デザイン事務所「onebite」のコミュニティー団体。デザインや空間を活用して、地域活性化やコミュニティー主導・人間中心の都市デザインと持続可能なまちづくりを推進することを目的とする。同団体が2017年8月から主導しているコミュニティー再生プロジェクト「壹屋計劃(Project House)」の一環として、2023年には上環の戦前建築「有記合(Yau Kee Hop)」で、コミュニティーシェアードスペース「壹合」(Project House @1QRW)をオープンした。今回は歴史的建築の活用事例として、閉店した「振安大押」での期間限定イベントとして展開する。

  イベント会場の「振安大押」は、1924年に建てられた築100年以上の戦前建築。元々は「当舖大王(質屋の王)」と呼ばれた李右泉さんが所有する「其源」という質屋だったが、1940年代に「振安大押」へと改称した後、1963年以降は不動産なども手がける羅一族へ売却された。1950、60年代の香港では多くの質屋がはやり、立ち並んでいたが、業界の衰退と建築の老朽化による閉店が徐々に増加。同店も2024年6月に三級歴史建築の審査を受ける中、同年9月に100年の歴史に幕を下した。

 同イベントはかつて庶民の資金繰りを支え、狭小な住環境の中で一時的な物品の預かり場所としても機能していた質屋の文化を踏襲しつつ、金銭の売買ではなく「物語・感情・時間」を交換し合う共有スペースへと再定義することを目指す。建物の次の活用フェーズへと引き継がれるまでの125日間限定で展開。歴史展示やガイドツアー、カフェ、読書スペースなど、慌ただしい街の中で住民が立ち寄り、一息つけるコミュニティー拠点とした。

 イベントでは、100年の歴史を持つ質屋の歴史や質入れの手順、当時の庶民生活との関わりを紹介する無料建築ガイドツアー「當下導賞團(Chun On Pawn Shop Tour)」を実施。 ガイドの解説付きで、水曜13時・14時、隔週土曜の12時30分、16時30分に開く。所要時間は約30分で、先着順で参加できる。

 「故事交換所(Story Exchange Corner)」では、来場者が質入れ物品の代わりに思い出や個人的なエピソード、日頃の悩みを質札に書き残して共有する参加型企画を行う。地域住民同士の対話を生み出し、記憶をアーカイブする場とした。

 そのほか、建築全体が「壹當驛站(Pawn & Stop)」として、さまざまなポップアップを行う。カフェ企画「壹當珈琲(Pop-Up Coffee Stop)」では、質屋のカウンターで共益企業ブランド「Coffee Boats」のポップアップショップを展開。かつて質屋の番頭が座っていた場所からバリスタがコーヒーを提供する。茶を楽しみながら交流する「飲茶當歌(Tea & Tunes)」やオリジナルレシピを交換し合う「交換食譜站(Recipes on Deposit)」、マッサージコーナー「當走疲勞(Pawn Away Fatigue)」、コミュニティーに関わる人々による座談会「話當年(Once a “Pawn” a Time)」なども行っている。

 開館時間は9時~18時(金曜=12時~21時、土曜=12時~18時)。壹當珈琲は9時~18時(金曜・土曜は12時~)。日曜休館。12月19日まで。

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