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香港・銅鑼湾にテークアウト専門マカオ料理店-「ミンチ」料理メーンに

ミンチにトマトソースをかけ、卵とチーズをのせて食べる「番茄免治爆汁芝士蛋撈飯」

ミンチにトマトソースをかけ、卵とチーズをのせて食べる「番茄免治爆汁芝士蛋撈飯」

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 香港最大の図書館である銅鑼湾の中央図書館の近くに、マカオ料理を中心に弁当や軽食を提供する「MINCE FOOD」(Shop 6, Bay View Mansion, 13-33 Moreton Terrace,CWB)がオープンして約1カ月がたった。

卵にポルトガルから仕入れたサラミを加えたパン「葡國辣腸滑蛋包」(前)と「免治辣魚包」(後)。それぞれ18香港ドル

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 通りに面した小規模な同店は、店名通り、ミンチを中心にメニューを展開する。香港では、マカオの食文化としてあまり知られていないミンチ料理。マカオ出身のオーナーであるリョウさんは、ポルトガル系のマカオ住民にとってどこの家庭でも食べられるごく普通な「おふくろの味」を、なじみのない香港に持ってこようという思いが、この店がオープンするきっかけだったという。

 店内は、人が3人立てるか立てないかほどの狭い販売スペースがあり、その奥には、清潔感のある広い厨房(ちゅうぼう)が見える。「厨房をもう少し狭くすれば、イートインコーナーが設けられるが、狭すぎる厨房ではなかなかおいしいものを作れないので、あえて全部テークアウトにした」とリョウさん。

 同店の料理は全て手作りで、栄養分も重視。「化学調味料を一切使用せず、トマトソースも市販のトマトペーストを使わずに、毎日10キロのトマトを手で裏ごしている」とリョウさんは話す。看板メニューの「番茄免治爆汁芝士蛋撈飯」(43香港ドル)は、 淡白でありながらまろやかなトマトの味が味わえるのが特徴。

 またマカオの家庭料理であるミンチライス「乾免治撈飯」(35香港ドル)は、赤身と脂身の比率が7対3の豚肉に、タマネギと卵を加えて炒めたもので、「本来は店に出すものじゃないほど、家で食べるごく普通な料理だが、このミンチだとご飯が進む」と自信を見せる。1日20個以上売れるピリ辛な魚ミンチパン 「免治辣魚包」(18香港ドル)と1日100本も売れるエビペーストで一晩漬けて焼いた手羽先は学生に人気の商品だ。

 テークアウトにはさまざまな問題も存在する。マカロニは時間がたつとふやけてしまったり、焼きたてのパンにパリパリとした食感がなくなったりするなど、持ち帰りならではの、料理の味を保つ工夫が必要になる。「開業早々、メニューを変えたり、パンを包む紙を変えたりするなど、二転三転する毎日」と、リョウさんはオープンしてからの慌ただしい様子を話す。

 営業時間は 11時~21時。

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