「アジアの50ベストバー」のライブ授賞式が7月18日、ローズウッド香港で開催され、首位に香港のバー「The Coa」が輝いた。

　レストランのガイドブック「ミシュラン」と並んで飲食の指標となっているのが「50 Best」シリーズで、イギリスに本拠を置く飲食関係のビジネスを展開しているウィリアムリード社が展開する。2016年に「アジアのベスト・バー50」がスタートして以来、トップの座は香港とシンガポール2都市で分け合ってきた。8回目となる今回も首位の「The Coa」が3年連続でアジアのナンバーワンに輝いた。

　ウィリアムリード社は、1862年に「The Grocer」という食料品業界向けの週刊誌を刊行したメディア企業。2002年には「世界の50ベストレストラン」をスタート。現在は、レストランのほか、今回のバーのように新しいカテゴリーが立ち上げ、さらに、アジア、南米など地域ごとの「50ベスト」シリーズを広げている。

　今年はアジアにある260のバーが対象で、酒類を専門とするライター、バーテンダー、バーのオーナー、カクテル愛好家など約260人から成る「Asia’s 50 Best Bars Academy」の会員による投票で決める。投票者は18カ月以内に訪れたバーが対象。その中で7店のバーを選ぶが、そのうち5店は投票者の地元から選ぶ必要があるなど、投票の信頼性を高める工夫を施す。

　首位の「The Coa」は、上環（Sheung Wan）PMQのそばの石畳の階段（善慶街（Shin Hing Street）にあり、入り口は目立たないが店内は「温かみあるゆっとりとしたくつろぎ空間」になっている。香港で活躍するミクソロジストのジェイ・カーン（Jay Kahn）さんが創業したバーで、テキーラ、メスカルなど200種類以上のメキシコの蒸留酒をそろえる。

　8位にはフォーシーズンズホテル香港内にあるバー「Argo」が選ばれた。同店は、ビクトリアハーバーを見ながらお酒を楽しめるのが特徴。9位にはローズウッド香港内にある「Darkside」がランクインした。葉巻も楽しめるバーで、ジャズ演奏なども行われている。

　10位～50位では、17位に「The Aubrey」、26位に「Penicillin」、31位に「Quinary」、33位に「Mostly Harmless」、47位に「The Old Man」と合計で8店のバーが選ばれた。

　10月には「世界の50ベストバー2023」が発表される予定。