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鳥取県、香港で新種の梨「新甘泉」紹介 知事もアピール

鳥取が原作者の出身地であるため、平井伸治知事と一緒に鬼太郎とコナンも登場

鳥取が原作者の出身地であるため、平井伸治知事と一緒に鬼太郎とコナンも登場

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 鳥取県は同県で生産される梨のプロモーションのため、金鐘のパシフィックプレイス内にある高級スーパーマーケット「great」で9月12日、鳥取県平井伸治知事らが会見を開いた。鳥取の梨はパークンショップをはじめ、テイスト、そごう、イオンなどでも順次販売を予定するが、同店では梨の新種ブランド2種「新甘泉」と「なつひめ」を販売する。

店頭では梨の試食販売も行われた。吟味しながら購入する香港の消費者

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 梨の代表品種の一つ「二十世紀梨」は栽培開始から111年の歴史を持ち、80年以上前から、台湾や中国本土の東北地方などに輸出実績があるという。香港では戦後の1949年、販売が始まったといい、現在はJA全農経由での輸出量が年間40トン近くになる。

 今回の輸出に当たっては、「鳥取県、JA全農とっとりだけでなく、世界にシンジケートをもつドール社とも組むことによって独自の販路を拡大させていきたいと考えた」と平井知事。「新幹線の来ない鳥取にも『新甘泉』がある」とアピール。同種を生み出し、香港をはじめとした海外に紹介していくことに対し、「定着する二十世紀梨とは別に、日本の梨ということが確実に分かるスーパースターを作りたかった。誰もが分かりやすい名前を付けることで、観光客などにもインパクトを与える状況が生まれている」と手応えを見せる。

 同店では、「新甘泉」を1玉58香港ドル、大きさに応じて「なつひめ」を1玉38香港ドルと48香港ドルで販売。2種を初めて海外に輸出したことから店頭で試食も実施したところ、香港人には「新甘泉」の甘さが好評のようだ。JA全農とっとりの福山巌さんは「香港のような蒸し暑いところは二十世紀梨のように、少し酸味がありながらもみずみずしい梨が合ってている」としながらも、「作付面積や生産量に限りがあるものの、香港での販売を通して、海外での声、評価を参考にしていきたい」と話す。

 同県は10月4日まで、ABCクッキングスタジオと組み、「フランス風梨のタルト」「梨ジャム」を作る体験セッションを用意。9月14日から約1カ月間は、中環の「美食倶楽部吉田」で鳥取から直送した紅ズワイガニやノドグロの一夜干し、長芋やラッキョウなど鳥取県の食の魅力を提供する「鳥取フェア」も予定する。

 知事の来港は、今回の梨を含めた鳥取の食のプロモーション以外にも観光的なアプローチも兼ねてのもの。この秋には香港大手旅行会社EGL社によるツアーも16本決定しており、鳥取を訪れる香港人がいる。平井知事は「当ツアーの参加状況や評価を経て判断されるだろう」としながらも、米子空港への新路線就航に向けて今回送客する香港航空とも面談し、「定期便就航を積極的にアプローチしていきたい」と話す。

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