暮らす・働く 学ぶ・知る

香港でさだまさしさんコンサート収益寄付の贈呈式 未来を支える若者の助けに

コンサート収益の一部15万香港ドルが港日文化・教育交流基金に寄付された

コンサート収益の一部15万香港ドルが港日文化・教育交流基金に寄付された

  •  

 東日本大震災時に香港から届いた応援の声に応えようと昨年5月に香港で33年ぶりに開催された「さだまさしチャリティーコンサート」の収益の一部が、港日文化・教育交流基金に寄付されることとなり、4月11日に香港日本人倶楽部で贈呈式が行われた。

2009年度に奨学金を受けて日本に留学した関さん

 総領事館広報文化部担当、又平広領事は「さださんのチャリティーコンサートは、東日本大震災の際に支援してくれた香港の方々への感謝の意味も込めて開催されたが、こうして香港人社会に貢献できることは大変意義深い。特に、この寄付金が、日本と香港の未来を支えていく前途有為な香港の若者たちの勉学の助けになることについて、さださんも大変喜んでいる。別途、収益金の一部は『東日本大震災復興支援』にも寄付されると聞き、あらためて、このチャリティーコンサートが日本と香港にとって素晴らしい国際文化交流事業だったと思う」と振り返る。

[広告]

 港日文化・教育交流基金The Hong Kong-Japan Cultural and Educational Exchange Foundationは、香港と日本のパートナーシップをさらに強め、経済面のみならず文化・教育の面でも関係を促進し、また香港社会への貢献を果たすことを目的として、1995年6月に設立された。 香港日本文化協会奨学金制度の学資援助、同協会や香港日本語教育研究会が主催する日本語弁論大会への協賛を行い、1993年から延べ106人が学資援助を受け、日本に留学している。

 審査の過程では日本語の習熟度以上に、「日本でどのようなことを勉強し、それをその先どのように生かしていきたいか」に審査に重きが置かれているという。そのため大学への留学だけでなく、アニメや音楽、デザインなどの専門学校を選択する志願者もいる。その一人、2009年に日本写真芸専門学校に留学した関震海さん(32)は、大学卒業後香港で雑誌記者をしていたが、写真のレベルを上げたいと日本行きを決意。現在は明報周刊で特集ページを担当し、アジアでニュース関連の賞を受賞するまでになった。

 日本で学んだことを振り返り、関さんは「一つの特集を作るときでも、日本であれば写真の大きさ、配置、文章などを何人もの人が一丸となって話し合うこともある」と話し、「香港では編集において、写真を修整する技術があるか、映像を編集できるかという技術だけに焦点が置かれることが多いのに比べて、日本では写真1枚がどんな意味を持つかに重きが置かれる」と続ける。

 「表現の仕方が違うので、日本で学んだことを大切にしている」といい、「時代は水のように流れていく。環境を変えることはできなくても自分を変えることはできる」と今の思いを流ちょうな日本語で話し、「35歳までには日本で写真展を開催したい」と締めくくった。

 同基金は今後も香港日本文化協会の奨学金制度への寄付、日本語弁論大会の協賛、香港日本語研究会の香港中高生スピーチコンテストの協賛などに役立てていくという。