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香港・銅鑼湾にジャズが流れる日本酒バー「Heya」 週替わりで旬の日本酒を提供

香港ローカルの人たちだけでオープンした日本酒バー

香港ローカルの人たちだけでオープンした日本酒バー

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 香港・銅鑼湾の駱克道に8月14日、日本酒バー「Heya」(Flat4A,401-403 Lockhart Road, Winner Commercial Building,CWB)がグランドオープンした。

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 店内はモノトーン色でまとめ、カウンター、テーブル、スタンディングエリアなど、400スクエアフィートに約20人を収容できるようにした。日本酒は冷蔵庫で保存し、冷えた状態で提供する。バルコニーにある水滸伝をモチーフに描かれた看板は、パンデミックでイギリスに戻ることができなくなったオーナーの友人であるアーティストが描いたもので、オープン日の朝6時に完成した。

 「大量生産している有名な酒蔵もあるが、日本酒の現状を知って、このレガシーを守りたいと思った。マーケットが求めるものが変わっても、良いものは変わらない」と話すのはオーナーの一人である李璋さん。パートナーで、日本酒を小売り販売する「Gourmet Market」でも、6月は高知県、7月は山形県など県別の酒セミナーを実施してきたが、同店は実際に「いい雰囲気の中で」酒を楽しんでもらう場所を提供したいと開いたもの。同社が一番大切にする「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)」の観点からバーのオープンに踏み切ったという。

 週替わりで各種日本酒を中心にグラスやボトルで提供する。李璋さんは、ワイン関係に始まり約20年、同業界に身を置き、ZUMAなどのレストランをはじめ、小売りなどいろいろなポジションを経験してきたという。「小売店には週3日足を運ぶ日本酒ファンもいるなど、確実に裾野は広がってきた」と話す。

 週替わりのメニューはカウンターに立つ歐俊傑さんと李璋さんが考え、13種類ほどをグラスでオーダーできる。例えば、宮城の「飛龍」純米大吟醸(60香港ドル)、山形の「くどき上手JR黒美人生詰」純米大吟醸(80香港ドル)をはじめ、長野の大信州、愛知の「醸人」純米大吟醸、三重の「而今」、兵庫の「竹泉」など日本全国各地の日本酒を取りそろえる。ほかにも歐さんに好みを伝えて3種類を飲み比べすることができる「Tasting Set」(250香港ドル)も用意する。

 加えてウイスキー、焼酎、梅酒、ゆず酒など各種アルコールメニューも取りそろえ、「あて」のスナックメニューには、春巻き、シュウマイ(以上48香港ドル)、明太子チキンウィング(88香港ドル)などローカル感あるものを用意した。毎週金曜は特別に「香港のおふくろの味」であるスープ「住家湯」もメニューにあるのが特徴だ。

 「まだ日本酒を楽しむのは和食を食べるときと思っている人が多いが、実際はタイでもベトナム料理でも合わせやすいと思う」と李さん。「以前よりは改善されたものの、物流コストが時にヨーロッパのワインよりも高くなることもあり、この辺りの課題をクリアしていくことができれば、もっと多くの香港人が日本酒を楽しめるようになると思う」とも。「新会社を設立したのは1年前のことで、その後、新型コロナ肺炎の拡大などもあってビジネスは良かったとは言えないが、だいぶ状況も回復してきたので、今後、長いスパンで考えていきたい」と意気込む。

 営業時間は15時~深夜。

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