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新型コロナウイルス関連助成金第6弾を承認 規模は270億香港ドル

厳しい感染状況が続く香港

厳しい感染状況が続く香港

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 立法会財務委員会が2月15日、新型コロナウイルスに関する経済対策の「防疫抗疫基金(the Anti-epidemic Fund)」の第6弾を承認した。今回の経済規模は270億香港ドルと第3弾の240億香港ドルとほぼ同額の規模となる。助成するエリアは48のスキームと第5弾の27から増え、より広範囲の業界を救済する。

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 香港は20日現在、検査による陽性反応を示した人は5万2830人、最終確定した累計感染者は2万2468人となっている。死亡者は288人、新規感染者は6067人、うち12人が輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が578万7703人(85.9%)、2回目も終えた人は510万6656人(75.8%)となっている。3回目の接種回数は145万6941回だ。

 オミクロン株の感染拡大のため抑え込みに苦戦している香港政府は、これまでの防疫対策の中で最も厳しい政策を実施している。経済的な悪影響がでてきたことから、1月17日に35億7,000万香港ドルの助成金を発表した。しかし、オミクロン株を巡る感染状況は改善されず、より厳しい状況の追い込まれた企業や個人を救うため、前回から約1カ月で第6弾の経済対策を発表するに至った。政府は早ければ3月から実施したい考えだ。

 総額は270億香港ドルで6万7000の事業者、75万人が助成金の恩恵を受けられると試算している。カテゴリーは、1=ソーシャルディスタンスの強化により、閉鎖またはその事業が著しく制限されることが求められる施設に対するもの(51億4,400万香港ドル、対象は4万7000社)、2=パンデミックの影響を受けやすく、ソーシャルディスタンス強化により間接的な影響を受ける事業者(31億8,900香港ドル、2万社)、3= 被災した事業に従事している個人と防疫に貢献した前線の職員に対する支援(43億6500万香港ドル)、4=短期失業者と一時的失業者に対する支援(96億香港ドル)の4カテゴリーがある。さらに、この4つに関係した48のスキームで構成される。

 飲食業界は、店舗の面積に応じ10万~50万香港ドルを支給するほか、カラオケ、バーと政府が運営する街市の中にあるレストランには5万香港ドルを追加補助。フードコートには2万~10万香港ドルの助成金を用意する。

 理髪店は上限150万香港ドルを上限に従業員数に応じて1人当たり1万~5万ドルを支給する。映画館には1スクリーン当たり10万香港ドル(ただし映画館1館当たり最大300万香港ドル)。フィットネスクラブは500平方メートル以下は10万香港ドル、500平方メートル以上は20万香港ドルだ。ゲームセンターは10万香港ドル、補習校には4万香港ドル、幼稚園は6万から16万ドルに設定した。

 大きなダメージを受けた旅行業界だが、ライセンスを持つ旅行代理店の従業員が10人以下であれば5万香港ドルを支給する。11人以上であれば1人当たり5,000香港ドルとして計算する。ホテルは100部屋以下であれば30万香港ドル、101部屋以上あれば40万香港ドルを補助する。

 香港科学園(Science Park)、創新園(InnoParks)、數碼港(Cyberport)のテナントは4月1日から9月30日のテナント料を75%減額する。バス、トラム、フェリー、タクシー、赤と緑のミニバス、スクールバスなどの運営業者には1台当たり3万香港ドルを補助する。

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